友達100人できるかな

友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)

友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)

…というわけで一発目のオススメ作品紹介です。
タイトルもちょうどブログを始める新入学生みたいな僕のシチュエーションにピッタリな感じです。
ラブロマ』、『FLIP-FLAP』のとよ田みのる先生*1の新作第1巻です。
内容としては帯を引用すると一発なので以下引用。

友達100人!!できなかったら人類滅亡!!
36歳の小学校教諭・直行の前に突如現れた宇宙人。彼らの地球侵略を回避する条件、それは友達を100人作ること!!その試験会場となった一九八〇年にて人類の命運をかけた壮大なミッションが始まった!!世界を救うのは、アノ頃の僕だ!!

いいですね!大袈裟で!地球に侵略してきた宇宙人には、コミュニケーションが発達した存在(=愛を持つ存在)が生息する土地に侵攻できないという規約があるため、たまたま被験体に選ばれた主人公は、全人類の運命を背負って愛の存在を証明する(=友達を100人作ってみせる)ことになります。


主人公は眠っている妻に「ちょっと地球を救ってくるね いってきます」と告げて出かけます。カッコよすぎる!

で、友達を100人作るテストの会場となるのが、宇宙人から主人公にとって有利な条件として設定された小学生時代の1980年。
タイムトラベル物の要素もあるわけです。子供の頃、大事にしていた自転車とか、大人の漫画読みを泣かせるエピソード満載。
小学3年生からスタートして卒業するまでに友達を100人作らないと人類滅亡です。


第1話の最終ページ。何てことない通学路が戦場に向かう道みたいに。主人公、完全に戦う男の顔。
そして、最後のコマ「友達100人できるかな?」。上手い構成。
この、歌にもなっている有名なフレーズの素晴らしいパラダイムシフト。
ちなみに主人公と一緒に歩いている女の子は宇宙人が化けている姿です。

「友達100人」って漠然とした目標ですが、そこは宇宙人の発達した科学力の新愛度を測る機械でちゃんと友達かどうか判定されます。
腕時計型のマシーンが、ターゲットと友達になると光って、周囲のランプが1個点灯します。これが1周びっちり光ると試験クリア。
元々、小学校教諭だった主人公はどうしても上から目線で周囲の子ども(=同級生)に接してしまうので、
苦労しながら一人、また一人と友達を作っていきます。


例えばクラスでキョーケンと恐れられているガキ大将とは土手の上で拳と拳で語り合って、友達になります。
一部始終を見ていた宇宙人のコメントが「ナント不器用な人達なのでショウ」。
具体的に作品名出てこなくて恐縮ですが、正統派ヒロインが男の子同士の友情に対して言うコメントとほぼ同義。
マンガのヒロインは僕らの文明よりも進んだ存在!

つか100人って何巻に及ぶ壮大な話だよ…って感じですが、1巻だけでも6人の友達との楽しいエピソード満載。
(子ども時代の妻に自転車こいで会いに行くエピソードは超笑って泣けます)
必ず共感できるエピソードがあるはず。オススメです。
こんなイイ話を100人分考えるのかなり大変だと思います…とよ田先生、がんばってください…。


小学生時代に100人友達作って、100人が本気で力合わせたら宇宙人は倒せる気がする(そういう話じゃないけど)。
実際、ほんとに100人作った人っているものなのかな。

*1:■公式サイト:http://members.edogawa.home.ne.jp/poo1007/ ■過去作『ラブロマ』(全5巻)ラブロマ(1) (アフタヌーンKC)FLIP-FLAP』(全1巻) FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)